クロスバイクを買う前や、買った後に、ロードバイクが気になったり、欲しくなってしまったりすることがよくある思います。
実際、ぼくもクロスバイクを買った後で、ロードバイクが欲しくなった人物のひとりなんですよ。
しかも、ぼくの場合、クロスバイクを購入する前から、ロードバイクが欲しくなることを警戒して、クロスとロード、どちらにするかよく検討していたんですけどね。
でも、結局のところ、ゴールデンウィークのセールで売られていた「モーメンタム Z-3AIR-G」がスペック的にも良さそうだったので、なかば勢いでクロスバイクに決めてしまいました。
まあ、そういった出会いも、ぼくは決め手のひとつだと思いますけど。
なぜ、ロードバイクが欲しくなるのか
ぼくの場合は、フラットハンドルが馴染まなかったからというのが、大きかったです。
また、アニメ(弱虫ペダル、オーバードライブ、ろんぐらいだぁす!)やバラエティー番組では、クロスバイクよりも、ロードバイクが扱われることが多く、そういったことに影響されることもあるでしょう。
しかし、現実的に、もっと速く、もっと遠くへ、という気持ちが強い人は、ロードバイクを本気で検討するべきだと思いますが、
ぼくの場合、自転車に求めることは、ママチャリの延長上で、もっと快適に、のんびりポタリングしたい、ということなので、やっぱりロードバイクではなく、クロスバイクで良かったのだと思います。
クロスバイクが劣ってみえる要素
クロスバイクは、ロードバイクに比べて、手軽なスポーツバイクという位置づけのため、どうしてもロードバイクと比較すると、メリットが見えてこない印象があります。
クロスバイクよりもロードバイクの方が、速いし、長距離も得意、車体も軽くて、輪行袋に入れる時もコンパクトです。
また、ロードバイクのドロップハンドルは舗装道路を効率的に移動するのにもっとも適したハンドルで、
ハンドルの持ち方が複数あるため、長時間のライディングでは、持ち方を変えることで筋肉疲労を分散することができます。
標準的なクロスバイクのギアは3×8の24段ギアで、上級クラスのロードバイク(2×11の22段)よりも段数が多いことから、
一見、高性能であると感じてしまいますが、クロスバイクのフロントトリプル(3枚)は、むしろ多すぎると言われています。
デメリットは、使わないギアのせいで(わずかに)重くなる、ギア1枚分ペダルが外側に出る、チェーンラインの制約(前後ギアの組み合わせ可能な段の制約)等に影響がある点です。
ちなみに、ぼくの使い方では、フロント変速はまず使いません。だいたい、フロント2×リア5~7の3段で巡航しています。
クロスバイクのメリット
こんなこと言うと、「やっぱりクロスバイクなんて安いだけ。どうせロードが欲しくなる」という意見も、わからないでもないですが、
ロードバイクとクロスバイクの用途はまったく別ものなので、自分が求める用途で考えるべきです。
で、クロスバイクの用途は「どこまでも速く、どこまでも遠く」、ということをテーマにしていません。
基本は「普段使いの街乗りや、休日のちょっとしたサイクリングを気軽に快適に」というのが、もっとも適した使い方です。
まず、チェーンなどの消耗品は、耐久性、コスト面(交換費用)、で有利です。
高性能なロードバイクになるほど、消耗品も高性能な部品が求められ、さらに日常の耐久性能よりも、競技におけるスピードを重視した作りになっています。
また、細すぎないタイヤ(28c~32c)は、そこそこ速く(軽く)、かつ安定性や、耐衝撃性も、それなりに期待できるので、ちょっとした段差やダートに出くわしても、ロードバイクほどシビアな挙動にはなりません(ママチャリよりはクロスバイクの方がシビアになります)。
軽めの運動ならクロスバイクが最適。でも、ガッツリ運動するならロードバイクというイメージでしょうか。
快適なハンドルポジション
舗装道路を前傾姿勢で走るには、やはりハンドルを縦(手の甲が外側)に持ったほうが快適なので、
ここがどうしても気になる人は、やっぱりロードバイクが欲しくなる、もしくはハンドルをどうにかしようと足掻くことになります。
でも、メーカの売り方としては、新車で買えるクロスバイクは、まずほとんどフラットハンドルなんですよね。
しかも、後からドロップハンドルにしたいと思っても、かなりのお金がかかるし、最適なポジションが出せない場合もありますので、基本的にはやらないほうが良いでしょう。
それでも、クロスバイクで、どうしてもハンドルを縦持ちしたいという場合は、フラットハンドルにバーエンドバーやエルゴグリップを取り付けるか、ショートブルホーンバーにハンドルごと交換する等の道に進むことになります。
ちなみに、バーエンドバー、エルゴグリップは初心者でも簡単に装着できますが、それに比べるとハンドル交換はちょっと大変かもしれません。
いずれにしても縦持ちをする場合、ブレーキの位置が問題となる場合があるので、自分が求める用途を満たすパーツを選定するようにしましょう。
それでもドロップハンドルがいい場合
ほんとはドロップハンドルが付いたロードバイクの方がいいけど、でもそんな走り込むつもりもないし予算で言えばクロスバイクだな、という場合は、
あまりおすすめできませんが、なにかを犠牲にすれば、ロードバイクタイプの自転車をクロスバイクと同等の予算で購入することができます。
犠牲のするのは、例えば、軽量なアルミフレームがスチールフレームになったり、装備品のグレードが下がるなどです。
特にネット通販なら、かなりお得な価格から、ロードバイクタイプの自転車を購入することが可能です。
ただし、自分の体にあったフレームサイズを試してから買うことができないので、スポーツバイクを買う方法としては、かなり妥協した買い方かと思われますが、
まあ、街乗り用チャリの延長として使うだけなら、ありかもしれませんね。
また、自転車チェーン「サイクルベースあさひ」のコーレル(一応ロードバイク)は、「サイクルベースあさひ」の店頭に在庫があれば試乗することができます。
ぼくも、最近試乗する機会がありましたが、今のクロスバイクを持っていなかったら、これもアリだったかなと思いました。
最後に
冒頭でお話したように、なかば勢いで購入したクロスバイクだと言うことで、ロードバイクが欲しくなった時期もありましたが、
今は、交換部品のコスト面や、街乗り用途(やや荒い扱い)で考えると、どう考えても、クロスバイクにして良かったなと思います。
また、高額なロードバイクになるほど盗難されないためにも、駐輪せずに、ただひたすら走ると言う使い方をしますが、
5万円前後のクロスバイクなら、そこまで気を使う必要はありません(絶対に狙われないわけではありません、施錠もしっかりやりましょう)。
名所巡りやサイクリング等の、目的地で駐輪する場合は、クロスバイクの方が気が楽です。
とにかく、速く、遠く、まで走りたいと強く思っているなら、迷わずロードバイクを買う、もしくは買い増しする、という選択です。
それでも、ロードバイクの、コスト高、盗難、を懸念される方は、気合でクロスバイクという選択もありだと思います。
まとめ
- 普段使いや、ちょっとしたサイクリングや運動なら、クロスバイク
- ガッツリ走りたい、ガッツリ運動したいなら、ロードバイク
- 限界性能ならロードバイク、快適な乗り心地ならクロスバイク
- クロスバイクのハンドルポジションは改善の余地あり
- ドロップハンドル重視なら、ロードバイクタイプという選択肢もある
- 高額なロードバイクほど、気軽に駐輪できない