会社は仕事のやり方については一通り教えてくれますが、やる気をだす方法や、新しいアイディアを実現する方法については、なかなか教えることができないのが現状です。
そもそも、社員は給料を貰っている以上、教育を受け取る側ではなく、会社に利益を与える側の人間であると言えます。
とはいえ、会社は社員に結果を出してほしいわけですから、社員教育に力を入れている企業も多いのですが、効果は限定的な気がします。
ぼく個人の体験で言えば、「仕事で大切なことは、すべてビジネス書に教えてもらった」と言うのはいいすぎですが、それでも60%はビジネス書で学んだと思います。
というのも、ビジネス書を書いている人というのは、自分が勤めている会社の上司はもちろん、社長以上に成果を上げている人物であったり、同様にひとつの専門分野では誰にも負けないノウハウを持っている人たちばかりなので、
それらの人の話を読んで学んでいる人と、ほとんど学んでいない人では、仕事のやる気や成果に圧倒的な差が付くことは容易に想像ができます。
なので、部下が仕事で伸び悩んでいる時には、話を聞いてアドバイスをするだけでなく、部下の伸び悩みが解消される最適なビジネス書を処方して初めて、上司として、あるいは先輩としての責務をまっとうしたと言えるのではないでしょうか。
というわけで、今回は伸び悩んでいる部下や後輩に贈りたいビジネス書をご紹介したいと思います。
ゲームにすればうまくいく
こんなタイトルのビジネス書なら、若者も受け取りやすいかもしれません。
ビジネスにゲームの仕組みを取り入れることで、顧客はサービスを面白がり、満足することで企業の売上げに貢献してくれます。
AKB48やハーレーダビッドソンなど、誰でも知っているビジネスを例に上げ、どのようなゲーム要素を取り入れているのか具体的に理解することができます。
まずは、自分が仕事を楽しむためにゲーミフィーケーションを活用するのも一考です。
遊ばない社員はいらない
若者にも人気のインテリアショップ、フランフラン(株式会社バルス)創業者の高島郁夫氏が書いた本書。
仕事が行き詰った時は、思いっきり遊びまくって、リフレッシュするのがやはり手っ取り早い方法です。
またリフレッシュするためだけに遊ぶのではなく、特にB2Cビジネス(個人消費者向け)の多くは、お客さんに感動や喜びを提供したいわけですから、自分自身も多くのサービスを体験し、楽しさを知り尽くしていないといけません。
例えばフランフランで働いているのなら、キッチン用具を扱っているため、休日に料理を楽しんでいる人のほうがキッチン用具の便利なアイディアを生み出しやすいと言えます。
アイデアは考えるな
面白法人カヤックという名前がすでにおもしろい会社の代表取締役 柳澤大輔氏が書いた本書。
カヤックという会社は、サイコロを振って給料を決めたり、経歴詐称OKでどれだけ面白いウソを言えるかが合否を決めるエイプリル採用を開催するなど、とにかくおもしろいことに全力を注ぐ会社として有名です。
仕事をおもいっきり面白がって取り組むことで、アイデアや成果を生み出し、さらに面白い人生へと繋がっていくのでしょう。
既成概念に囚われない成果を上げるために、ぜひカヤックから学びたいところです。
年に一度は、退職届を書きなさい
ベビー用品大手メーカーの、コンビグループ、コンビネクスト社長が書いた本書。
けっこう非常識なルールが提案されているため、最近の空気を読まない若者に読ませると大変なことになるかもしれませんが、
ちょっとまじめすぎるなーと言う人にとっては、仕事と気軽に向き合えるアイディアとして参考になると思いますよ。
レバレッジ・リーディング
本書は、ビジネス書を大量に読むことで、仕事を楽しんだり楽に成果をだしたりできますよ、ということを提案した本です。
本の読み方から、良質な本の選び方、また読んだ本の活かし方に至るまで非常に丁寧に解説されています。
自らトライ&エラーを繰り返し仕事を学ぶことは大切ですが、ビジネス書ですでに公開されているあらゆる方法をあらかじめ知ったうえで、トライ&エラーを繰り返したほうが正解に早くたどり着くことができると思います。
おしまい
今回は上司(先輩)から部下(後輩)へ贈る本ということで、できるだけお説教っぽくならない本を選んでみました。
ビジネス書をほとんど読まない人は、やはりどこかで伸び悩む人が多いと感じます。
しかしビジネス書を手にとるきっかけとして、伸び悩んでいる時は最高のタイミングかもしれません。
多くのビジネスパーソンにビジネス書を楽しんでもらいたいので、最適なタイミングで最適な本を贈りたいものです。