ロードバイクやクロスバイクの整備する時に、関わってくるものに締め付けトルクというものがあります。
アルミなど金属の場合は、あまり気にせず感覚でボルトを固定している人も多いと思いますが、運転中にパーツが緩んでしまうと危ないですし、逆にボルトを締め付けすぎてパーツを壊してしまう心配もあります。
特にカーボン製のハンドルバーや、シートピラー等は、カーボン、つまり繊維でできているパーツなので締め付けすぎると破損しやすく、反対に緩い状態では位置がずれやすい素材と言えます。
いずれにしても、素人の感覚のみを頼りにした締め付けでは大切な(それも多くの場合、高価な)自転車を壊してしまう恐れがあります。
デジタル式のトルクレンチは高価なイメージがありますが、アナログ式の簡易タイプであれば、案外安く手に入ります。
ただしトルクレンチ1本では、自転車のすべての構成部品を整備することはできませんので、まずは自分で整備することの多いステムやシートピラーのトルク管理から始めまてみましょう。
トピークの簡易トルクレンチ
こちらのトルクレンチはステムやシートクランプなどを調整するのに適した、締め付けトルク1~12Nmまでに対応したトルクレンチです。
強い締め付けトルクが必要なホイール周りなどに使うことはできません。
レンチのねじれを利用してトルクを測ると言う簡易的な仕組みで、ボルトを締め付けながらリアルタイムに針が動くので使いかってはなかなか良いです。
また、トルクレンチのハンドル部分には一通りのサイズのビットが揃っていて、ビットはマグネットで固定されているので、ちょっと手を滑らせたとしてもビットがバラバラに飛び散る心配もありません。
総じて安いのに良くできた製品でお買い得感があります。初めてのトルクレンチとして最適でしょう。
SK11のデジタルトルクレンチ
こちらは一般的なデジタル式のトルクレンチで、扱える締め付けトルクの範囲ごとに、数種類のラインナップが揃っています。
デジタル式の中では、お求め安い価格で購入することができます。
ちなみに、測定範囲より精度保証範囲が狭く設定されているので、購入する際は両方確認しておきましょう。
また、ビットは別売りみたいです。
ぼくのロードバイクは定価14万円ですが、20~30万円以上のもうワンランク上のロードバイクなんかだと、きちんとしたデジタル式を使った方が良さそうですね。
おわりに
トルクレンチは長いこと使っていくと、じょじょに数値が狂ってしまうため、定期的に校正に出す必要がある工具です(校正できないトルクレンチもある)。
とはいえ、個人が趣味として自転車整備をする程度では、そう簡単に校正する必要もないと思いますが、トルクレンチは特に大切に扱うべき工具でしょう。
まずは、手軽に買える簡易タイプから入門することをおすすめします。