ロードバイクと言えばビンディングペダルと言うのが当たり前という風潮なのか、ロードバイクなのにフラットペダルをつけていると、どことなく肩身が狭い気がしてしまうという人も少なくないと思います。
実際、ロードバイク向けに設計されたフラットペダルというのはあまり見かけませんし、ましてロードバイクウェアで全身を固めたりなんかすると、よけいにビンディングシューズとビンディングペダルを装着しなくてはいけないような脅迫観念にも似た思いを感じてしまいそうです。
とはいえ、最近はファンライド(いわゆる気軽なゆるいサイクリング)を主な用途にロードバイクに乗っている人が多いと思うので、そのようなファンライドな走り方をするのであればビンディングペダルよりもフラットペダルの方がおすすめかもしれません。
ビンディングペダルとフラットペダル
そもそも、ロードバイク乗りがなぜビンディングペダルをこぞって装着するのかと言えば、立ちゴケするリスクさえ除けば、速く長距離を走るロードバイクにとって、もっとも適したペダルがビンディングペダルだからだと思います。
また、車好きの人がレーシングカーにあこがれるように、自転車乗りの人はレース機材と同じビンディングペダルを体験したい、ビンディングのギミック自体を楽しみたいという趣向もあるでしょう。
ただ、我々の多くは自転車のプロ選手ではないのでビンディングペダルが外れないために大怪我をしたくはないし、まして車や自転車がいつ飛び出してくるか分からない公道で使用するのはそれなりにリスクのある行為だと思います。
なので、走る場所やシチュエーションのよってペダルを使い分けることが大切で、決してロードバイクにはビンディングペダル一拓ではないとぼくは考えています。
また、フラットペダルは引き足が使えないので効率が悪いように思われていますが、フラットペダルであっても引き足を意識してきれいなペダリングを実践することで効率的に推進力を得ることができると言われています。
ということで、今回はロードバイクに装着してみたいフラットペダルをいくつかご紹介してみたいと思います。
GIANT GR-01 フラットペダル
GIANTのロードバイク「GIANT TCR0」などに標準で装備されているGIANTのオリジナル(初期の状態では大型のリフレクターが付いていました)。
フラットペダルではあまり見ないデザインで、ロードバイクの雰囲気によく似合った希少なフラットペダルではないでしょうか。
表と裏の形状が違うためペダルを踏む面を気にしながら走ることになります。これはビンディングペダルでも同じことなので慣れてしまえば問題はありません。
こちらのペダルは単体で3500円ほどするのですが分解してメンテナンスをすることができない廉価ペダル仕様。せっかく希少なデザインなのに残念ですね。長く使いたい場合は自力で分解してメンテすることになります。
SHIMANO フラットペダル SAINT PD-MX80
踏み面が広くロープロファイル(薄い)MTB用のフラットペダルですが、ロードバイク乗りにも人気があります。
とにかく踏み面が広いので足裏の力がしっかりとペダルに伝わり、ダンシングなど激しいペダリングでも踏み外すことのない安定感が人気の理由ではないでしょうか。
MTB用ということもありパッと見はゴツイ雰囲気なんですが、昨今のカーボンやアルミの太いロードフレームには以外に似合う。それとロープロファイル設計なので、意外とスマートだったりします。
TIOGA シュアーフット8 フラットペダル
数少ないロードバイク向けのタイオガのシュアーフット8。ちょうどMTB用のワイドなペダルの横幅だけを狭めたようなデザインで、スマートな印象のロードバイクにも良く似合います。
横幅が狭い分、MTB用のワイドペダルよりコーナリング中のペダルの干渉を抑えることができます。逆に幅がタイトなため丁寧に踏み面を捉えることが求められます。
とはいえ前後幅は長く、そして8つのピンがしっかりと靴に食い込むので、MTB用のワイドペダルに劣らぬ優れたペダリングを体験できるでしょう。
TIOGA シュアーフット フラットペダル
踏み面のワイドのフラットペダルが気になってきた、あるいはちょっと試してみたい、なんて思った方は、お手軽な価格から購入できるプラスティック素材のタイオガ シュアーフットスリムあたりから試してみるのが良いんじゃないでしょうか。
プラ製とはいえ見た目もそこまでの安っぽさはないと思いますし、ピンがしっかりと靴に食い込む安定したペダリング感で、お値段以上のよいペダルと評判も上々のようです。
このペダルを使ってワイドな踏み心地が気に入ったら、シマノのSAINTや、タイオガのシュアーフット8もぜひ検討してみてください。
MKS(三ヶ島) CT-LITE フラットペダル
もっともベーシックなデザインで、性能と価格のバランスに優れたコスパの高い定番のフラットペダルを作っている三ヶ島。
この三ヶ島のペダルは数千円から購入できる安価な価格帯でありながら、ベアリングの回転が良いと自転車乗りの間で定評のあるメーカーです。
とりあえず、まともに使えるフラットペダルが欲しいと思ったら三ヶ島は外せないメーカーのひとつだと思います。
おしまい
ぼくが考える良いフラットペダルとは靴にしっかり食いつき、ペダルを踏むのではなく回すことのできるペダルです。
また、ロードバイクは見た目がかっこいいというのも非常に重要なポイントなので、自分のロードバイクに合ったデザインのペダルを装着することが大切だと思います。
今回はロードバイクでも遠慮せずに堂々とフラットペダルを使ってほしいと考えこの記事を書いてみましたが、もちろんロードバイクだけでなくクロスバイクやMTBのペダル交換を検討している方もぜひ参考にしてください。